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久米けいすけのブログ


by kumekeisuke

昭和25年9月27日、中型爆撃機岩国市横山に墜落

 昭和25年9月27日、岩国市横山(錦帯橋のほど近く)の民家に岩国基地を離陸した中型爆撃機が墜落したことをご存知でしょうか。今日はその事故を間近にみた人の貴重なお話を聞くことができました。

 昭和25年9月といえば朝鮮戦争が始まってすぐのことです。機体の国籍は岩国市の「基地と岩国」には「占領軍の」としか書いていません。たぶん米空軍でしょうけど。

 その日は雨だったそうです。ちょうど昼頃だったようですが、突然の轟音、空が真っ赤に光ったような様子で、雷が落ちたと思ったそうです。外に出てみると爆撃機に積んでいた機関銃の弾が破裂したのでしょう、ドンパチドンパチと火の粉が上がっていたそうです。

 爆撃機が空中分解、火が付いた飛行機の胴体が民家を直撃、住民3名が犠牲になりました。乗組員は二名がパラシュートで脱出。操縦していたパイロットはなくなったそうです。爆撃機は四機編隊で飛んでいたようです。住民の犠牲者は落ちた家のおばあちゃんと就学前の子ども、隣の家の0歳児の赤ちゃんとのこと。おばあちゃんは直撃で頭部が吹き飛んでいたそうです。就学前の子どもは焼死、赤ちゃんは挟まれて圧死だったそうです。本当に悲惨、かわいそうの一言に尽きます。

 爆撃機の積んでいた爆弾が四個なくなっていたとのことで、墜落近くの住民は公会堂に集められ不安な夜を。金属探知機で探したそうですが、結局見つからずに現在にいたっています。

 墜落した家の人には山口県から10万円のお見舞金が払われただけだったようです。占領下でしたので、空襲で亡くなった人と同じ扱いだったとのこと。

 朝鮮半島での緊張が伝えられる今、お話がなんとも生々しく感じられました。

by kumekeisuke | 2017-10-03 19:09