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久米けいすけのブログ


by kumekeisuke

岩国医療センターのこと

 岩国医療センターが岩国地域で最も重要な病院であることは誰も否定することはできません。救命救急センターを持つ唯一の病院、その規模・診療科目数どれをとっても岩国市民とってかけがいのない病院です。しかし岩国医療センターも万能ではありません。

 現在の医師数については医療センターは発表していないようですが、おおよそ100人弱と聞いています。この数字は一見多いように思いますが、医療センターの役割からすると十分とは言えないのです。たとえば広島市民病院はホームページを見るとベッド数743に対して医師数は248人となっています。医療センターのベッド数は530ですから明らかに医師数は見劣りします。広島市民病院クラスの診療体制を取ろうと思うと60人から70人足りないことになります。そのせいか産業医科大学の松田教授の資料ではがんの化学療法については岩国地域の3割以上の人が広島県の医療機関に流れているのです。本来二次医療圏で完結しなければならない医療が岩国地域では大切ながん治療でできていないのです。

 医師の疲弊とそこから来る医師不足は間違いなく医療センターを直撃しているとみなければいけません。これからの岩国地域の医療を守るためには、自治体レベルで医療センターに協力しもりたてる必要があります。しかし今回の跡地問題のように単なる財政支援では今の状況を打破することはできないのです。市民に不信感と不公平感をもたらすやり方はやめるべきと考えます。    9月12日
by kumekeisuke | 2014-09-12 19:09