久米けいすけのブログ


by kumekeisuke

E2Dはニフカのセンターピース

 空母艦載機移転の第一陣ということで、E2D部隊の岩国基地配備が強行されようとしています。すでに今年2月から約3か月先行移駐されていた部隊です。2月2日付の岩国基地ホームページの記事からE2Dの役割を考えてみたいと思います。

 E2Dはアドバンスドホークアイ(改良された早期警戒機)とよばれ、先行するE2Cに比べてその性能は格段の進歩がみられるようです。装着されているAPY9レーダーはステルス戦闘機もとらえることができ、その探知能力は555kmにも及ぶとされています。将来は空中給油機能も備えるそうです。「記事」でも「アジア太平洋のリバランスのための最新鋭の部隊」という位置づけです。そして「ニフカ(米軍が開発中の新防空システム)のセンターピース(中核)」とされています。

 航空評論家の石川潤一氏は軍事研究2015年1月号で「海軍はE2Dをニフカの中心に据え、イージス艦から発射されるミサイルやF35CやFA18E/F、EA18G、UCLASS(無人空母発艦空中監視攻撃)システムなどを組み合わせる形でネットワークを構築する。ネットワーク構築には目標データーを高速かつ大量にやり取りできる能力が必要」と書いています。

 米軍が中国のA2ADへの対応で重視しているのは、海面すれすれで飛行する中国の巡行ミサイルです。巡航ミサイルを打ち落とすイージス艦のレーダーには限界があります。たとえ遠方を探知する能力を持っていても、設置高が20mの場合レーダーでとらえることができる水平線までの距離は16kmといわれます。16kmから先の水平線下は死角になってしまうのです。ですから巡行ミサイルは低高度を飛ぶわけですが、E2Dは空中高く飛行し、水平線の向こう側までレーダーで捕捉することが可能になります。そしてネットワークを使って情報をイージス艦におくりイージス艦からの迎撃ミサイルで巡行ミサイルを打ち落とすことを可能にするのです。システムは複雑ですが、ともかく最新のレーダー、最新の通信システムを備えたE2Dはニフカになくてはならない航空機です。

 E2Dの岩国配備は厚木基地にはなかった機能をもたらすということも含め、一段の機能強化であることは明らかです。

 ところでこのハイテクのE2Dを航空自衛隊も購入することになっているというから驚きです。1機なんと260億円もするのだそうです。予定では4機購入するのだそうです。つまり自衛隊も米軍のニフカのシステムに入ることができるようになるということです。集団的自衛権の行使です。
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by kumekeisuke | 2017-08-07 20:33